■強度

日本の住宅を何百年と支えてきた伝統木組工法。
使用されてきた木材は、ケヤキ等の堅木の大径木を永い時をかけ乾燥させ 大断面で使用し、可変性に富んだ大きな空間を支えてきました。寸分違わない職人の技術で大きな仕口の木組みを造り、男女木、重なりあった木材は地震や強風による揺れを木材全体に伝達させ吸収し、地盤に伝える方法をとってきました。

 

しかし、大径木の不足や供給量の急激な増加の為、当たり前に行われ てきた木材の天然乾燥や職人による加工では需要のスピードに追い付かなくなりました。
また、持家志向の強い時代背景と居住家族の小人数化が進むのと同時に、プライベートを優先する細かな間取りやを好む傾向が強くなりました。 そして便利な暖冷房設備機器などの出現でその温熱環境は一変していきました。

細かな間取りに合わせた軸組は、小口径の合理的な材木を柱や梁に使用し、揺れを抑える方法として筋違などの斜めの材料で補強し組 み立てることになりました。
平成7年に発生した阪神淡路大震災で発生した被害の多くは手抜き工事を含めた在来軸組工法だったため、業界はその教訓に向き合い耐震性を強化するべく研究開発をおこないました。法的にも大きな耐震基準の見直しや大改正がおこなわれ地震に強固な性能を 有する住宅となりました。弊社に於いても、その耐震性の高さから、面材によるモノコック構造を確立する方法を選択しました。

 

面構造は耐震性において高い初期剛性を持ち耐力壁をバランス良く配置しながら床や屋根などの水平構面を強固な造りにすることで 『ダイヤフラム論』という構造理論に近づけることができます。  
6面体(床,壁,水平構面)を【 面 】として捉えた高耐震のつくり方に2×4工法があります。この工法は横揺れに抵抗する耐力壁の 区画で、その広さは40㎡以内でなければならないという制約があります。面で持たせる工法のためその耐力壁がプラン上邪魔をしてしまう事があります。
軸組工法における柱や梁は【 線 】による構造区画を可能にし文頭で記した通り、大きな空間を実現できます。

■剛性の高い【面】構造を6面に構成させ、【線】による構造区画で自由プランを可能にし経済的で  耐震強度の高い構造体を実現しました。

■ダイヤフラム理論を応用した地震力・風圧力の流れ