間取りに合わせた軸組計画は材料が細く、後のリフォームに大きな影響を及ぼします。
プランニング時には何か月もの月日を費やし、納得のいく 間取りが出来上がっても、家族構成の変化に伴う間取り変更、 模様替え、メンテナンス等による構造的な変更は、構造計算 のやり直し、補強工事など、多額の費用を要します。
本来の在来工法は太い柱、梁で家全体(空間)を支えてきたはずです。いつの間にか間仕切りに合わせ出来るだけ細い 材料で区切っていくうちに、小さい部屋がいくつも存在するようなウサギ箱のような間取りになってしまいます。
先を見据え、豊かな空間を創るには構造計画を意識した 大まかな空間構成を考えることが大切になってきます。
その結果、のちのリフォームを容易に行うことができるようになります。
構造計算で安全を確めたのち 必要な補強を行った上で リフォームします。
※長期優良住宅の間取です。
耐震偽装事件以来、建築基準法は2階建ての住宅だけは、構造計算の義務を課していません。壁倍率による筋違計算という簡易計算で 安全を確めています。構造計算とは、壁倍率による壁量計算のほか、重心と剛心による偏心の検定や、部材一本一本のせん断、曲げ、圧縮といった応力の解析を行い安全性を確めます。
最近頻繁に発生する地震に対しても加速度分布(Ai)による各階の地震力の算定や、層間変形角の検定も行います。下記の構造計算項目をご覧ください。この性能が大切です。
●筋違計算(木造2階建て等)
安全を確かめる項目
・目標とする強度等級(耐震等級)
・水平力に対する検定1
地震・風圧力(令46条壁量計算)
筋違計算(耐久壁の倍率)
釣合配置の確認
告示1460号(金物)簡易計算
建築基準法上、2階建ての構造検討は以上
●構造計算(弊社構造計算)
安全を確かめる項目
・目標とする強度等級(耐震等級)
・水平力に対する検定2
地震・風圧力(令82条許容応力度計算)
地震力の算定
Ai分布(加速度分布)と各階地震力の算定
風圧力の算定
鉛直構面の許容耐力と剛性の算定
水平構面の許容耐力と剛性の算定
偏心率とねじれ補正係数の算定
鉛直構面の負担水平力に対する検定
水平構面の負担水平力に対する検定
・軸力の算定と鉛直荷重・局部荷重に対する検定
鉛直荷重による軸力の検定(柱の設計)
水平荷重による軸力の検定
横架材の曲げ・たわみ・せん断の
検定(梁の設計)
柱の座屈と面外風圧力に対する検定
垂木・母屋・間柱・根太の設計
・接合部の検定
柱脚柱頭の引張耐力の検討(詳細計算法)
横架材接合部の引張耐力の検討
・柱の軸力(長期/雪長期/雪短期/水平力) に対する
めり込みの検討
・層間変形角の検定
・剛性率の検定
・心率(ルート2)の検定 以上
この許容応力度計算の他にも建物の規模構造用途に応じて下記の必要な計算があります
・保有水平耐力計算 ・構造計算適合性判定
・限界耐力計算 ・大臣告示、基準等
・エネルギー法
・時刻歴応答解析