木の柱と梁(はり)、筋違などで組み上げる木造軸組工法は、昔も今も日本の家づくりの主流です。
全体の6割以上が在来工法
最近では、工場で加工するプレカットや、補強金物によりバラつきは少なくなりましたが、職人の熟練度により仕上がりが違ってしまうのは否めません。
木の強さはハニカム構造
なぜ木材は鉄や石などに比べ軽いのに強いのでしょう。
理由は木材が無数の中空パイプが集まりハニカム構造を形成しているからです。
ハニカム構造は、ハチの巣のように少ない材料(つまり軽い)で強く出来る構造であることが知られています。
飛行機の翼の断面や段ボールの断面もハニカム構造になっています。
木材は強くて軽い自然素材なのです。
木材が強い理由(比強度)
鉄やコンクリートは強い素材ですが共通して言えるのは重いことです。
一般に重い素材ほど強い素材と言えます。
しかし、木材は下記のグラフの通り、軽い割には強い材料です。
調湿機能
一番の特徴は調湿機能があり湿気の多い時は吸収して『膨らみ』乾燥している時は放出して『縮み』ます。
空気中の急激な湿度変化を和らげる効果があります。
断熱性能
コンクリートの2倍ともいわれる優れた断熱性があり周囲の温度変化に影響されにくいため、『夏は涼しく』『冬は暖かい』環境を生み出します。
視 覚
ハニカム構造の向きや断面に応じて様々に表情を変えます。
1本1本の不規則な個性が集まり、深みのある豊かな空間を醸し出します。
聴 覚
低音域を増幅し、高音域の耳障りな反射音をバランスよく吸音し過ごし安い空間になります。
香 り
木材中の芳香成分は鎮静効果が色々な実験などから確認されてきています。鎮静効果の他に消臭・防ダニ・殺虫・防カビ・抗菌作用が知られています。
触 覚
触れた時の暖かさ。
熱が奪われる速さはコンクリートの1/11、鉄の1/482と、温度変化が小さい材料です。
結露しにくく素材の劣化の軽減につながります。